星影のステラ

星影のステラ (角川文庫 (6301))星影のステラ (角川文庫 (6301))
(1986/01)
林 真理子

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★★★
昔の本を再読。
「星影のステラ」と「だいだいいろの海」の二編が
収められている。
どちらも若さゆえの嫉妬や張り合いが描かれていて、
若い頃のチクっとした痛みを思い出させる話である。

よしもとばななが白とすると、こちらは黒といった感じ。
人間の中の弱さや卑しさ、劣等感や優越感を
さっと取り出して見せてくれる感じ。
好きな小説ではないのだが、上手いなぁと思う。

小さい牛追い

小さい牛追い (改版) (岩波少年文庫134)小さい牛追い (改版) (岩波少年文庫134)
(2005/10/14)
マリー・ハムズン

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★★★★
ノールウェイの農場で暮らす4人兄弟のお話。
全く有名でない話だが、たまたま読んでみたら
とても良かった。
家の手伝いをしたり遊んだりと、子ども達の
素朴な日常生活が、いきいきと描かれている。

一家は山の牧場で、村中の牛を預かって夏を過す.
十歳と八歳の男の子オーラとエイナールは、
毎日交代で山の牧場でたった1人で牛追いをする。
だいぶ昔の話なのだろうが、小さな子ども達が
しっかりと家の仕事を担っていることに感心してしまう。
お父さんお母さんはあまり出てこないのだが、
遠くでしっかりと見守っているようだ。

兄弟のいざこざや、家の仕事についての不満など
楽しいことばかりではないのだが、そんな話も
ユーモアを持ってしっかりと描かれている。
こんな子ども時代を過ごせたら、とても
すばらしいだろうなと思うような作品だった。

白河夜船

白河夜船 (福武文庫)白河夜船 (福武文庫)
(1992/02)
吉本 ばなな

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★★★★
身近な人を失った人達の話が書かれた三部作。
「ある閉塞した状態、時間の流れが停止した
期間の中にいる人達の、「夜」を描いたもの」と、
作者はあとがきに書いている。

物語の設定も、死者が登場したりする話の運びも、
全くありそうもない話なのだが、なぜかリアルに
感じられるのが不思議。
それは、愛する人を失った喪失感や孤独感が
ずっしりと感じられるからだろうか。
人間の深い孤独感と、それを受け止めた上での、
出発を感じさせる。

図書館の神様

図書館の神様図書館の神様
(2003/12/18)
瀬尾 まいこ

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★★★
まじめさゆえに傷ついた過去を持つ国語教師の
女性が、文芸部の顧問となり、部員の男子生徒と
関わる中で、傷ついた心を回復していく物語。

こんなに子どもっぽい教師と、こんなに
大人っぽい生徒っているんだろいか?
なんて思いながら読み始めたのだが、
軽くて読みやすい小説で、あっという間に
読んでしまった。

主人公の清と文芸部員の垣内君とのやりとりには、
こんなことありえないな・・・と思いつつも、
清がだんだんと変わっていき、自分の人生を
歩き始める様子に、読んでいて爽やかな
気持ちになった。

私の美の世界

私の美の世界 (新潮文庫)私の美の世界 (新潮文庫)
(1984/12)
森 茉莉

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★★★
あれが嫌い、これが好きと、食べ物から
俳優まで、自分の好みのあれこれについて
書かれたエッセイ。

森鴎外の娘で、結婚した若い頃にフランスで
暮らしたこともある著者ならではの、
美しさに関する独自の視点の数々。
年老いても、檸檬色の石鹸だとか、硝子の曇りを
愛する著者は永遠の少女である。

しかし、好き嫌いは、誰が言ってもさまになる
ものではない。
自分の好みのあれこれを、自由に語って許されるのは、
やはり重ねた人生の重さなのではないかと思う。

ほんだな

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